1億年前以上からほぼ姿形を変えずに存在していた古代魚を代表する一種で、『生きた化石』とも呼ばれています。
観賞魚の世界でも絶大な人気を誇っており、その人気は今も昔も変わらないままです!
恐竜時代から存在していただけあり水質変化には強い魚ですが、大型の飼育設備が必要になるので飼育されるのを敬遠されてしまいがちです。
著者も昔はアロワナってお金持ちが飼育する難しい魚!というイメージを持っていましたが、現在では安価で手に入る上に飼育方法も確立されています。
しっかりとした知識があればそれほど難しいお魚ではないので、今回はそんなアロワナの飼育方法や注意する点などを書いていきたいと思います!
アロワナとは
アロワナはアロワナ目アロワナ科に属する淡水の魚です。
成魚になると体長は60cm〜100cmほどまで大きくなる大型魚です。
アロワナの特徴はなんといっても上を向いた顎の形で、これは水面を泳いでいるカエルや小魚、枝の上にいる虫などを食べやすくするために口が上向きに進化しました。
下顎の先端には2本のヒゲがあり、龍に似てることから中国では『龍魚』と言われています。
アロワナの種類
シルバーアロワナ
アロワナのなかでは一番多く輸入されていて、なかでも稚魚は安価で購入できます。
飼育難易度もアロワナの中では容易なので初心者向けでもあります。
しかし成長スピードがかなり早い上にアロワナの中でも大型になります。
最大100cmほどに成長するので、最低でも150cm以上の水槽を準備する必要があります。
アジアアロワナ
光り輝くような体色がとても綺麗で、アロワナの中で一番人気のある種類です。
アジアアロワナはアロワナの中でもかなり高価な種類で色彩や発色度合いによって金額は大幅に変わります。
基本的には5種類で分けられており黄龍、紅龍、青龍、過背金龍、紅尾金龍と呼ばれています。どれもカッコいい名前ですね!
体全体が赤色に染まるのが特徴です。
ブラックアロワナ
稚魚の頃は黒ベースで黄色のラインが入っていますが大人になるにつれ、黒ベースから銀ベースに変わっていき成魚になる頃にはシルバーアロワナに非常に似てきます。
飼育下では最大で70cmほどまでしか成長しないので、大型水槽を置くのが難しい方でも飼育可能になりますが、シルバーアロワナに比べて水質変化に敏感なので成魚まで育てるのが難しい種でもあります。
飼育する場合は、なるべく混泳は避け定期的に水換えをしましょう。
アロワナの寿命ってどのくらい?
アロワナの寿命は一般的に10年〜15年になります。
ただ、アロワナは消化不良になったりストレスを受けることで自分を傷つけて怪我や病気になってしまうことが多く、初めてアロワナを飼育する方は長期飼育出来ずに終わってしまうことが多いのも事実です。
pick up!!
長生きさせるポイントは、なるべく水槽のサイズを大きくしてストレスを軽減してあげることが重要です。
これによって水槽の小ささから起こる運動不足や消化不良などを防ぐ効果があります。
アロワナが餌を食べない理由は消化不良以外にもあり、別で記事にしていますので、そちらをご覧ください。

アロワナの値段
シルバーアロワナ
稚魚であれば2000円程度。
20cmを超える大きめの個体でも5000円程度とアロワナの中でも価格が安くアロワナ飼育の入門種としてオススメです。
しかし、1番大きくなる個体でもあるので、ちゃんとした飼育環境を整えられるかを考えた上で飼育するのが良いと思います。
アジアアロワナ
最低でも15000円からと熱帯魚の中でもかなり高額な魚です。
先程も説明したように色彩や発色によって金額が変わるので、高い個体では数百万で売られている個体もいます。
どうしてもアジアアロワナを安く手に入れたいという方はグリーンアロワナ(青龍)というアジアアロワナの中では価格が1番安価で、アジアアロワナの入門魚という位置付けでもあるのでオススメです!
ブラックアロワナ
5000円〜40000円ほどが相場です。
特に成魚のブラックアロワナはとても希少で高額で取引されますが、成魚はとても希少なので市場に出回っている個体のほとんどが15cmほどの幼魚です。
高級車やマンションが買えてしまいますね。笑
アロワナの飼育方法
水槽
水槽は大きいことに越したことはありませんが、最低でも120cm〜150cm以上は必要です。
これは成魚になった時に最低でもあって欲しい水槽の大きさなので、稚魚から飼育する方は初めは小さめの水槽からでも徐々に水槽の大きさを大きくしてあげれば問題ありません。
成魚になった段階で水槽の横の長さが最低でも120cm以上あり、奥行きも最低で60cmほどあるのが好ましいです。
これはアロワナが泳ぐときにターンするために出来るだけストレスを与えないように泳げる水槽の大きさの目安です。
フタは必須!!
水槽を購入するときには必ず水槽のフタも購入しましょう!
水面を泳ぐ魚なので捕食する時などに、水槽から飛び出してしまうことがあるためです。
フィルター
アロワナは生き餌など動物質の餌を大量に食べるため、水をとても汚します。
オーバーフローか上部式のフィルターなどを使い、同時に投げ込み式のフィルターも使うとフンなどの有害物質を効率よく除去することができます。
レイアウト
アマゾン川に棲むアロワナですので、水槽のレイアウトもアマゾンっぽくしたくなる気持ちもわかりますが、岩や流木などを置くことによって、アロワナが傷つきやすくなってしまいますので、水槽内のレイアウトはごちゃごちゃさせないようにしましょう!!
混泳
獰猛(どうもう)な性格なので初めのうちは混泳を控えましょう。
どうしてもアロワナだけでは寂しいという方は淡水エイやプレコなど、底で生活するような熱帯魚がオススメです!
アロワナ以外の魚を入れてあげることでアロワナが競争心を生むので、餌をよく食べるようになります。
餌の種類
アロワナだけに限りませんが、自然界でアロワナは色々な種類の生き物を捕食し生活しています。
そんなアロワナの捕食シーンはとても見応えがあり、飼育下で捕食の瞬間を見れることはアロワナを飼育する醍醐味の1つといってもいいぐらいです!
人工餌に慣れさせよう!
個体によっては好き嫌いがかなりハッキリしていて、活き餌の美味しさを知ると活き餌しか食べなくなってしまいがちです。
人工の餌にするメリットは価格が安価で手に入りやすいことや、生き餌を飼育する手間が省けることですね。
どうしても生き餌しか食べなくなった場合は何日か餌を抜いてから、人工餌を与えると食べてくれる可能性が上がりますよ!
人工餌も活き餌も同じものばかり与えず、バランス良く様々な種類を与えてあげましょう!
オススメの活き餌
活き餌というのは人工の餌のような粒状の餌などではなく、生きている餌のことを指します。
代表的な活き餌にはカエル、ミルワーム、ゴキブリ、コオロギなどがいます。
人工餌より栄養価が高いのが特徴ですが、餌が死んでしまうと栄養価も落ちてしまうので、生きたままストックさせておく必要があります。
活き餌の種類にもよりますが、中にはアロワナを飼育するよりも餌となる活き餌を維持、または飼育する方が難しい場合があります。
著者はアロワナ飼育のためにコオロギを飼育していましたが、いつの間にかコオロギが可愛くなってしまい、アロワナには与えられなくなってしまった経験があります。
カエル
アロワナ専用の餌としてツメガエルやウキガエルが一匹50円ほどで販売されています。
とても丈夫で飼育も簡単です。
ミルワーム
ジャイアントミルワームという生き餌で100gあたり500円ほどで販売されてます。
他の餌に比べて、消化しにくいのがデメリットですが動物性たんぱく質が非常に豊富で体が大きく、これを与えると丈夫に育ちます!
ミルワームは特に美味しいのか、与えてしまうと他の餌に見向きもしなくなってしまうことが多いので、与えすぎには要注意です!
ゴキブリ
一般的に餌用のゴキブリとして販売されているのが、アルゼンチンゴキブリやフルーツゴキブリで、200円〜300円ほどで販売されています。
アロワナの色彩や光沢を1番綺麗にしてくれる餌がこのフルーツゴキブリと言われています!
1匹あたりの値段は高いですが、繁殖が簡単な生き物でもあるので、しっかりと飼育してあげれば餌代の節約にもなりますよ!
コオロギ
自然界のアロワナも主食として食べているので食いつきはとても良いです。
特に太ったコオロギなどはとても栄養価が高いので、コオロギの飼育がとても重要になります!
飼育方法はとても簡単で、新聞などを入れて、隠れ家を作ってあげること。
餌は熱帯魚の餌や野菜の残りなとで問題ありません。室温を15度以上に保つ事で活発に動いてくれますが、それ以下だと全く動かなくなりアロワナの食いつきも悪くなってしまいます。湿気にも弱いので風通しが良いところで飼育してあげましょう!
餌の量や頻度などについてはこちらの記事をご覧ください。

まとめ
アロワナというとそのイメージから大胆なイメージがありますが、意外と繊細で飼育にはコツがいるんですね。
大きな水槽が置けない方はあまり大きくならないアロワナを選ぶなどして、アロワナに合わせた飼育環境を準備してあげましょう。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
アロワナの飼育をプロに任せたい!アロワナの水槽を置きたいという方はこちら
・餌は人工餌をメインにし、生き餌をサブとしてあげるのがコスパが良い!
・水質が悪化しやすいので水換えはこまめに!
・古代魚を飼育できるってやっぱり魅力があります!
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