鮮やかな黄色い体色から海水魚飼育では人気のある魚の種類です。
初心者の方には難しいと言われていますが、何が難しいと言われているのか?本当に初心者でも飼育できないのか?
今回はそんなキイロハギの飼育方法や注意点について解説していこうと思います。
キイロハギ
キイロハギは映画『ファインディング・ニモ』でも登場している事から人気のある海水魚という事が分かりますね!
分類としてはスズキ目・ニザダイ亜目・ニザダイ科・ヒレナガハギ属に属している海水魚ですね。
ヒレナガハギに属する海水魚は体が円盤状になっている特徴があり、口が突き出している種類がほとんどです。
この口の形状から自然界では岩に付着した苔や海藻を食べている事が分かり、食性は植物性となります。
大きさ
最大で20cm程まで成長します。
キイロハギは海水魚の中でも成長速度が遅く、20cmぐらいに成長するまで時間がかかります。
寿命
知られている中で約10年ほど生きる個体もいます。
しかしこれは自然界の中の話しである為、飼育環境によっては5年程度しか生きられない個体もいます。
筆者の経験から飼育環境が整っていたり、水槽のサイズが大きいと長生きする傾向にあります。
価格
キイロハギの大きさによって価格が変わりますが、5cm程の幼魚であれば3000円程度で販売されています。
体が大きくなればなるほど価格が上がっており、10cmを超えてくると4000円〜6000円程度で販売しています。
飼育方法
水槽
キイロハギの最大体長である20cmで考えるのであれば、60cm水槽でも飼育が可能ですが、キイロハギは遊泳力が強い魚でもあります。
遊泳力が強いというのは、よく泳ぐ魚という意味である程度の遊泳スペースが無いとストレスになります。
その為、90cm以上の水槽で飼育するのが理想です。
他にも理由があります。
もう一つの理由
キイロハギは水質に敏感な魚の為、水量が少なければ少ないほど水質変化や水温変化が変動しやすくなります。
水槽のサイズが小さいと水量が少なくなり、水槽のサイズが大きいほど水量が多くなります。
つまり、なるべく大きい水槽で飼育してあげた方が病気やストレスなどといったトラブルを避ける事が出来ます。
60cm水槽でも飼育は可能ですが、個体によっては短命になってしまったり、病気になってしまう事があるので注意しましょう!
濾過システム
先程も解説したようにキイロハギは水質に敏感な魚の為、なるべく強い濾過システムが必要になります。
数ある濾過システムの中でもオーバーフローシステムは濾過能力が強いのでオススメです!
オーバーフローシステムは他の濾過システムと比べて価格が高い難点がありますが、水質をより維持する事が出来るオーバーフロー水槽という濾過システムをオススメします。
オーバーフロー水槽とはメインの水槽と別に濾材を入れる為の濾過槽があるシステムです。
水槽とフィルターが一体型になっているイメージですね。
オーバーフロー水槽にする事により、飼育には欠かせないバクテリアを他のフィルターと比べて多く棲みつかせる事が出来る為、水質を維持する事が出来ます。
それに加えて濾過槽に入る分の水量もある為、総水量が圧倒的に増え、水質が悪化しにくくなり、アンモニアなどの有害物質も蓄積されにくくなるメリットがあります。
水質が不安定な状態だと短命になってしまう為、水質を維持する事を心がけましょう!
水温
キイロハギの適正水温は25度前後になります。
又、一般的な海水魚飼育でも25度前後で飼育する為、混泳する際にもこの水温を保つのがベストになります。
水温を一定に保つ為にはヒーターとクーラーの設置が必須になります。
クーラーとヒーターはそれぞれ温度設定が出来るので、クーラーは26度、ヒーターは24度で設定すると25度前後を保つ事が出来ます!
水温が不安定な状態だと病気の原因ともなってしまうので、水温管理はしっかりは行いましょう!
餌
キイロハギは人工餌になつきやすい為、餌付けで苦労する事はありません。
またキイロハギは痩せやすく、一度痩せてしまうと拒食反応を起こす事でも有名で、拒食反応が起きるとそのまま餌を食べずに死んでしまう事も多々あります。
キイロハギの飼育で失敗しやすい原因の上位にも入ってきますね。
餌を与える頻度も重要ですが、しっかり餌を与えているのに痩せてしまうという事があります。
その原因は人工餌の種類です。
冒頭でも解説したようにキイロハギの食性は植物食性になります。
人工餌の中にも動物性の餌と植物性の餌に分けられますが、動物性の餌を与え続けてしまうと栄養補給が上手く取れず、痩せの原因を作ってしまいます。
そこでオススメする植物性の餌はひかりプレミアム海藻70が食い付きが良くオススメです!
この餌はS、M、Lと餌のサイズ別で販売されているので、キイロハギの口に入る大きさを考慮して購入すると良いですね!
混泳
同種混泳
同じハギ類の仲間でもあるナンヨウハギなどとの混泳は可能ですが、キイロハギ同士だと縄張り争いで喧嘩をする傾向があります。
5匹以上で飼育させると仲良く泳いでくれる可能性が高いので、キイロハギを複数飼育したい場合は5匹以上導入するのがオススメです。
キイロハギを5匹以上飼育する場合は最低でも120cm以上の水槽が必要になるので注意しましょう。
他種混泳
比較的性格が穏やかな種類の為、他の魚をいじめたり攻撃したりする事はほぼありません。
ストレスを感じやすい種類なので、他の魚を追いかけ回すような気性が荒い魚との混泳は避けた方がいいですね!
病気に注意!
キイロハギは病気になりやすい種類のため注意が必要です。
特に幼魚の頃は白点病という病気にかかりやすく、白点病になってしまうと拒食反応も同時に引き起こす可能性あるので、導入当初は細かく観察しましょう。
早期発見出来れば簡単に治す事ができます!
白点病については別の記事で詳しく解説しているので、そちらも是非参考にしてみて下さい!

まとめ
以上、キイロハギの飼育方法について解説しました。
初心者では難しいとされているキイロハギですが、しっかりとした濾過システムや餌、白点病の予防を行えば初心者の方でも飼育が可能となっています。
鮮やかな黄色い体をしている事から南国風の水槽に仕上げる事ができる為、1匹は入れておきたい海水魚ですね!
是非、キイロハギの飼育に挑戦してみて下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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