ヒレナガネジリンボウは黒と白の縞模様と黄色頭をした海水魚です!
また、頭の上にある長いアンテナ様なヒレも特徴的で、ユニークな魚としても有名ですね。
そんなヒレナガネジリンボウの飼育方法や注意点を詳しく解説していこう思います。
ヒレナガネジリンボウ

ヒレナガネジリンボウはスズキ目ハゼ科ネジリンボウ属に分類しているハゼの仲間です。
ネジリンボウ属は7種存在してる事が分かっており、この7種の中でも飼育出来る種類は限られています。
ヒレナガネジリンボウの他によく流通されているヒレナガネジリンボウ属といえばヤシャハゼという海水魚ですね!
こちらもヒレナガネジリンボウ同様に人気のある海水魚となっています。
ネジリンボウ属に共通している事は他の生き物と共生しているという共通点があります。
共生とは違う種の生き物同士が助け合って生きる事を共生と言い、特に海の中では様々な種類同士が共生をしています。
ほとんどの方が見た事がある周知度高い共生と言えば、クマノミとイソギンチャクですね!
ヒレナガネジリンボウは主にテッポウエビの仲間と共生している事が多く、テッポウエビが掘った穴にヒレナガネジリンボウが住み着き、ヒレナガネジリンボウは天敵が来るのを見張る役をしています。
天敵が近づくとテッポウエビに知らせ、巣穴に入っていくという素敵な同棲をしていますね(笑)
テッポウエビは目が非常に悪いので、ヒレナガネジリンボウ無しでは生き抜く事が難しいのです。
サメにくっついているコバンザメは片利共生ですね!
大きさ
ヒレナガネジリンボウは最大でも約5cm程です。
その為、大きい水槽を置くスペースが無い方でも飼育をする事が出来ます!
生息地
ヒレナガネジリンボウはインド洋、西大西洋に分布しており、日本では伊豆諸島や相模湾、沖縄などで見る事が出来ます。
主にサンゴ礁近辺や岩礁に近い砂地になどを好んで生息しています。
食性
基本的には巣穴から離れる事は無く、目の前を通った動物性のプランクトンを捕食しています。
因みにテッポウエビはヒレナガネジリンボウのフンを食べて過ごしています。
飼育方法
水槽
体の小ささとあまり泳がない習性の為、30cm水槽であれば飼育が可能です。
しかし、水槽が小さければ小さいほど水温変化や水質変化が変動しやすくなる為、飼育に慣れていない方は45cm水槽以上での飼育をオススメします。
濾過システム
ヒレナガネジリンボウは水質変化による耐性が強い種類になりますが、より良い濾過システムで飼育するに越した事はありません。
そこでオススメするのがオーバフローシステムという濾過システムです。
オーバフローシステムは他の濾過システムと比べて価格が高い難点がありますが、水質をより維持する事が出来るオーバーフロー水槽という濾過システムをオススメします。
オーバーフロー水槽とはメインの水槽と別に濾材を入れる為の濾過槽があるシステムです。
水槽とフィルターが一体型になっているイメージですね。
オーバーフロー水槽にする事により、飼育には欠かせないバクテリアを他のフィルターと比べて多く棲みつかせる事が出来る為、水質を維持する事が出来ます。
それに加えて濾過槽に入る分の水量もある為、総水量が圧倒的に増え、水質が悪化しにくくなり、アンモニアなどの有害物質も蓄積されにくくなるメリットがあります。
水質が不安定な状態だと短命になってしまう為、水質を維持する事を心がけましょう!
水温
ヒレナガネジリンボウの適正水温は25度前後になります。
ヒレナガネジリンボウは四季がある伊豆にも生息している事から、ある程度の低水温にも耐える事が出来ます。
しかし、一般的な海水魚飼育では25度前後を保つ為、混泳する際にもこの水温を保つのがベストになります。
その為、ヒーターとクーラーの設置が必須になります。
クーラーとヒーターはそれぞれ温度設定が出来るので、クーラーは26度、ヒーターは24度で設定すると25度前後を保つ事が出来ます!
餌
先程も解説したようにヒレナガネジリンボウの食性は動物性になります。
又、人工餌の食い付きもいい為、動物性の人工餌を与えるようにしましょう。
個体によっては人工餌を食べないものもいますが、そういった個体の場合は冷凍シュリンプなどの生餌を与えると食べてくれます。
人工餌を食べない個体でも、冷凍シュリンプと人工餌を混ぜて与える事で食べてくれるようになるので、根気よく与え続けるようにしましょう!
混泳
同種混泳

巣穴を離す事が出来れば、基本的には同種の混泳は可能です。
同じ巣穴に入る事もあるので、同種との混泳は挑戦してみると面白いかもしれませんね!
他種混泳
温厚な性格をしている為、他の魚に害を与える事はありません。
しかし、個体によってはとても臆病な個体もいるので、性格が強めのスズメダイの仲間やベラの仲間との混泳は避けるのが無難です。
スズメダイ科でもデバスズメダイやスプリンガーズダムセルなどの温厚な性格のスズメダイもいるので、混泳させる前はどういう性格の魚かを下調べする必要があります。
レイアウト
一般的なライブロックを組むレイアウトで問題ありませんが、底砂を選ぶ際には注意が必要となります。
海水魚飼育でよく使われるサンゴ砂ですが、このサンゴ砂には大きく分けて3つのタイプがあります。
パウダー状のタイプ、細目タイプ、粗めタイプと砂の大きさ毎に販売されています。
基本的に使われるのがパウダー状のタイプになり、ヒレナガネジリンボウの飼育にパウダー状タイプのサンゴ砂を使用してしまうと、砂の目が細かすぎて上手く巣穴を作る事が出来ません。
そこでオススメなのが細目タイプのサンゴ砂です。
このぐらいの粒の大きさだとヒレナガネジリンボウやテッポウエビが巣穴を作りやすくなります。
まとめ
以上、ヒレナガネジリンボウの飼育方法や注意点などについて解説しました。
病気にかかりにくく、水質変化の耐性も強いため初心者でも簡単に飼育する事が出来ます!
臆病な種類の魚なので気性が荒い魚とは混泳避けましょう。
共生ハゼの習性を活かして、テッポウエビと混泳させる事で自然界の一部を切り取ったようなシーンも見る事が出来るので、テッポウエビとの混泳はかなりオススメです!
是非、ヒレナガネジリンボウの飼育に挑戦してみて下さいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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