海水や淡水に関わらず、熱帯魚を飼育していれば必ず汚れが出てきます。
例えば、ガラス面に付いたコケなどは海水であればシッタカ貝、淡水であれば石巻貝などが有名ですよね。
では、底に溜まった汚れなどを掃除してくれる生き物はどの様な生き物がいるのか?
今回は底の汚れを掃除してくれる海水の生き物をご紹介していきたいと思います!
砂の汚れ
海水の飼育のほとんどは、細かいサンゴ砂を使ってる方が多いと思います。
水槽立ち上げ当初は真っ白い砂だったはずが、魚の食べ残しや水質の汚れが原因で砂が茶色になっていってしまうのは当たり前の事です。
実は汚れているだけではなく、砂の中には病気の元となる菌が大量に棲みついている可能性がある事をご存じでしたか?
なぜかというと、砂の中は水の流れが無いため、菌が砂の中に発生しているんです!!
これを放置してしまうと、メンテナンス中に砂が舞い上がった時などに菌が水槽内で舞ってしまい、魚達が病気になってしまいます。
よくある病気としては白点病が挙げられますね。
普段のメンテナンスで砂を掃除する事ができますが、細かいサンゴ砂だと中々現実的では無く、労力も結構かかってしまいます。
この菌を一切無くす事は難しいですが、ある生き物を入れる事で菌の蔓延を防ぐ事ができます。
では、どの様な生き物が砂を掃除してくれるのかをご紹介していきたいと思います!
砂を掃除してくれる生き物達
マガキ貝
マガキ貝は巻貝の仲間で、象の様な鼻が貝から飛び出ているのが特徴です!
茶色くなった砂も10匹程度入れるだけで、数日で白くなるほどの働きっぷりです(笑)
砂の表面の汚れを掃除するには向いていますが、砂を厚く敷いている場合は少し不十分と言えます。
全体的に砂を3cm程度と薄く敷いてる場合はマガキ貝だけでも十分です!
多少の菌も食べてくれますし、砂の表面に付着したコケを掃除してくれるので、是非とも導入しておきたい生き物ですね!
リュウキュウムシロ貝
イメージとしてはマガキ貝の小さいバージョンの様な感じです。
岩盤上 少しの砂に 住んでいた
潮下帯
リュウキュウムシロ pic.twitter.com/M2KP6Ab7uo— kaiyami/urumayami (@ShoujiTsuzuki) April 19, 2016
マガキ貝と違うのは砂の中に潜って掃除するので、厚い砂の中でも活躍してくれます!
体が小さいため、マガキ貝に比べると掃除力は少し落ちますが、砂に潜って掃除してくれるので、導入して損は無いといったところですね!
クロナマコ
磯遊びなどでも度々見かける事ができる生き物です。
これが同じく久米島でみたクロナマコ。
ちなみに、左側が頭です。 pic.twitter.com/oA6jnuSTB2— 東京海洋大学 水産生物研究会 (@suikenASAO) January 7, 2014
見た目で気持ち悪いと感じる方も少なくないと思いますが、掃除の馬力は凄まじいです(笑)
海の掃除機とも言われていますね!
クロナマコは砂の中の微生物を食べて過ごしていて、砂ごと吸い込んで綺麗な砂だけを排出するので、水槽内がどんどん綺麗になっていきます!
砂の中も潜ってくれるので、強力なお掃除屋さんととなりますよ!
ベントス性のハゼ
ベントス性のハゼとは砂の中の微生物や藻を食べて、生活しているハゼの事を言います。
砂だばぁ。ベントス食性のアカハチさん。(20170213) #サンシャイン水族館 #アカハチハゼ pic.twitter.com/3d7yPiie1m
— コロコロ係 (@dual_affinity) February 21, 2017
綺麗になる原理はナマコと似ていて、砂ごと吸い出して、微生物だけを食べ、綺麗になった砂を吐き出すため、苔が付着した砂が綺麗になるという原理です。
よくあるトラブルとしては、汚れが溜まってる状態で飼育してしまうと、ハゼの口内に細菌が入ってしまい、病気になってしまう事です。
ある程度の細菌であれば抗体がありますが、あまりにも細菌が溜まっていると、流石のハゼも耐えられません。
考え方としては綺麗な砂を綺麗なまま維持するという意味合いで導入すると良いですね!
ベントス性の人気あるハゼはアカハチハゼやミズタマハゼが有名所です。
ミズタマハゼ が会社の水槽にやってきた。なまら可愛い。水槽底の砂を引っ切り無しに食べては鰓から砂だけを出してた。 pic.twitter.com/VHlfpLYCV8
— junko minato/umi (@rain_maker0416) March 5, 2015
どちらも丈夫なので、初心者でも簡単に飼育する事ができるのもいい所ですね!
ただし、ベントス性のハゼを導入する事でいくつか問題があります。
その問題について解説していきます。
ベントス性のハゼ 注意点
注意その1
サンゴを置いている水槽では特に注意が必要で、ハゼが吐き出した砂がサンゴに被ってしまう事があります。
サンゴには砂が被ってしまっても砂を取る能力がありますが、あまりにも被り続けてしまうとサンゴが弱ってしまいます。
対処法としては、サンゴの置く場所をなるべく上に置く事で砂を被る可能性が減ります。
ハゼは基本、底を泳ぐ生き物ですので、水面近くから砂を吐き出す事はほぼありません。
注意その2
ハゼの習性から自分の居場所を作る事があります。
夜の共生ハゼ( ˘ω˘ ) pic.twitter.com/Uo1HE2G6TK
— 犬水ジュン (@junwtdg) April 11, 2018
よくある居場所はライブロックと砂の間に穴を掘って、そこに住み着きます。
この習性でレイアウトが崩れてしまうケースがあります。
ライブロックの足場を小さいライブロックで組み立てたり、不安定にレイアウトしてしまうと簡単に崩れてしまうので、足場に使う物はなるべく大きい物を使用し、ガッチリと安定させて組む事で崩れるリスクが減ります。
是非、試してみて下さい!
まとめ
以上、砂を綺麗にする生き物について解説しました!
海水の飼育をする上で不安材料である病気ですが、先ほど解説した生き物を導入する事で、病気のリスクを減らす事ができます。
また、水槽を綺麗に保つ事でも重要な役割をしてくれるので、一石二鳥です!
手遅れになった状態からではなく、あくまでも綺麗な状態を維持するという事を忘れないで下さいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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