今回は色鮮やかな体色で人気のあるアケボノハゼについて解説していきたいと思います。
比較的丈夫な種で初心者の方でも飼育しやすいだけでなく、誰でも知っている意外な「人物」が携わっているお魚なので読んで頂くだけも面白いと思いますよ!
では解説していきましょう!
アケボノハゼとは
アケボノハゼはスズキ目クロユリハゼ科ハタタテハゼ属の海水ハゼです。
非常に綺麗な色合いをしていることから、アクアリウムだけでなくダイバーからも人気の高い種です。
自然界で観察しようとすると30m以深にいることが多いです。
30mはダイビングでもかなり深い深度なので、上級者にならないと観察することのできないレアなお魚として知られています。
名前の由来
きょう10月20日は皇后陛下のお誕生日。「アケボノハゼ」は天皇陛下が発見し、皇后陛下が名前を提案された種として知られます。【今上陛下のご研究】 https://t.co/flMD4Nxgkr pic.twitter.com/Kx9vlTDrJz
— 新江ノ島水族館 (@enosui_com) October 20, 2015
実はアケボノハゼの名前にはなんと「天皇陛下」が関わっているのです。
陛下は長年魚類について研究されてきたとされ、中でもハゼに対してはかなりの愛着をもっていたようです!
論文も多く出しているそうで、国際的に認められた論文なんだとか・・!
実際にアケボノハゼの呼び名を提案したのは皇后陛下の美智子様だそうですし、なんだか知れば知るほど日本を代表する魚だなと思いますよね。
アケボノハゼの英名
アケボノハゼ#京都水族館 pic.twitter.com/bT9AdFwPFA
— バナンさん (@banan_0728) December 28, 2020
英名ではPurple Fire Gobyと呼ばれています。
近い種であるハタタテハゼはRed Fire Gobyと呼ばれており、姿だけでなく名前も似ています!
どちらもアクアリスト、そしてダイバーから人気の高い種です!
ハタタテハゼの飼育についてはこちらを参考にして下さい。

大きさ
アケボノハゼは成長すると8cm前後まで大きくなります。
海水ハゼの平均的なサイズで、家庭で飼育を楽しむには非常にいいサイズです。
寿命
アケボノハゼの寿命は3年前後です。
丈夫な個体で飼育環境が良いと5年ほど生きることもありますので、長生きしてもらえるようにメンテナンスをこまめに行いましょう!
性格
アケボノハゼはすぐに巣穴に隠れてしまうのが特徴と言ってもいい種なので、性格は大人しく臆病です。
他種に対して攻撃することはないでしょう!
ダイビングで頑張って発見した瞬間に隠れてしまい、思わず「あっ!」と言った事が何度もあります。笑
購入
アケボノハゼはネット、アクアショップで購入することができます。
価格は1匹あたり2000〜3000円で販売されている事がほとんどです。
購入時は痩せていない事や、臆病すぎない事を確認してから購入すると良いでしょう。
いい個体を見極めるのも、大事な技術の一つですよ!
ネット購入の場合は運送時のダメージが気になりますが、アケボノハゼは比較的丈夫な種なので心配しすぎなくてOKです。
アケボノハゼを飼育してみよう!
アケボノハゼの基本情報がわかったら飼育方法について学んでいきましょう!
飼育アイテムを揃えよう!
・水槽
・ろ過装置
・ヒーター
・クーラー
・エアー用品
・底砂
・ライブロック
・エサ
上記のアイテムは他の海水魚の飼育でも使用する基本アイテムです。
基本的なアイテムがあれば問題なく飼育する事が出来るのでチャレンジしやすい種と言えますね。
海水水槽の詳しい立ち上げ方についてはこちらをご覧下さい。
水槽サイズ
アケボノハゼを飼育する際は30cm以上の水槽を準備しましょう。
アケボノハゼはスズメダイのように泳ぎ回る種ではなく、巣穴の近くでホバリングをしている時間が長い種なので小さな水槽での飼育が可能なのです。
他の種との混泳の場合には大きな水槽を準備して下さいね。
初心者向けでもあるアケボノハゼですが、小型水槽での海水水槽の維持は難易度が高く初心者向けではありません。
もしもあまり水槽飼育をしたことがない方は、大きめの水槽を準備しましょう。
そうすると飼育すると失敗する可能性が減りますよ!
水温
アケボノハゼを飼育する際は24度前後をキープできるようにヒーターなどの設備を整えて下さい。
サイパンやパラオなど暖かい海に分布している種なので、水温の低下には気をつけましょう。
また全てのお魚に言える事ですが急激な水温変化は白点病などの病気を引き起こす原因となってしまうので、しっかりと一定を保つようにして下さい。
混泳
混泳についてはテリトリーが中層のお魚とは基本的に大丈夫と思っていただいてOKです。
ただし、混泳相手が肉食魚の場合は標的にされてしまう可能性があるので混泳を避けましょう。
同じ底面付近をテリトリーにする別種のハゼとは、ナワバリ争いをする可能性があるので小さな水槽の場合は避けるのが無難でしょう。
大きな水槽でしたら大丈夫なので、様子を見ながら混泳させてみて下さい。
同種との混泳
アケボノハゼの場合、同種との混泳は避けるのが無難でしょう。
上記でも少しお話した通り、同じテリトリーの種とは争うことが多く、中でも同種とはしっかり争います。
もしもどうしても混泳させたい場合には大きな水槽を準備しましょう。
アケボノハゼではなくハタタテハゼに飼育する種を変更するのも一つの手でしょう。
エサ
アケボノハゼを飼育する場合は人工エサを準備しましょう!
もちろん人工エサだけでなく、生エサも食べてくれますが人工エサの方が使い勝手が良いです。
アケボノハゼの場合エサの種類よりも大事な事は、「エサが行き届いているか」という事です。
臆病な性格で巣穴から離れて水面付近までエサを求めに来ることはないです。
その為、落ちてくるエサを待っているのでスズメダイやハナダイなどの泳力が強い種と混泳させていると、落ちる前に全て食べられてしまう事がよくあるのです。
もしも行き届いてないようでしたら少し多めにエサを与えるか、スポイトを使って近くまで人為的にエサを近くで与えるのが良いでしょう。
病気よりもエサが行き届かずに餓死してしまうケースの方が多いので注意してくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「天皇陛下」と関係のあるアケボノハゼについて解説してみました。
エサの与え方と同種混泳に気をつければ誰でも飼育しやすい種です。
色合いもよく、ゆっくり観察できるのでぜひ飼育してみてはいかがでしょうか?
最後までご愛読いただきありがとうございました!
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