コリドラスはその可愛いらしい見た目と飼育が容易な点からとても人気のある熱帯魚です。
水槽の掃除屋としても活躍してくれるのでショップなどで見かけることも多く、価格も比較的安価なものがほとんどなので導入しやすい熱帯魚といえます。
今回は初心者でも飼育できるコリドラスについて詳しく解説していこうと思います。
コリドラスって?
コリドラスは主に南米大陸周辺に生息する熱帯魚です。
川幅が狭く障害物が多い水域を好み、小石や砂の中に住んでいる微生物などを食べて生活しています。
魚というと鰓呼吸を想像しますが、コリドラスは腸呼吸もすることが出来るので、個体差もありますが呼吸をするために水面に顔を出しにくる姿も見ることが出来ます。
腸呼吸とは口から飲み込んだ空気を腸菅内にある毛細血管でガス交換を行う呼吸法です。
これは水中の酸素が少なくなってきたときなどに見られます。
つまり肺の役割を腸で補うことができるんですね。
コリドラスの中にはヒレに毒がある種もいるため、飼育する際は毒を持っている種なのかを調べた上で購入しましょう!
毒を持っているコリドラスでも素手で触らないように気を付ければ問題ありません。
豊富な種類数
コリドラスは約170種類がいます。
しかし、これは名前が付いている種類数で名前がついてないコリドラスも含めると、なんと約250種類にも及びます!
未記載種の生物
コリドラスのような熱帯魚だけでなく全ての生物に言えることですが、名前が付いている生物=学名記載されているもの。
名前が付いていない生物=学名記載されていないもの。というようにこの世界には名前が付いていない未記載種の生物がたくさんいるんです。
コリドラスのように実際は250種類も発見されているのに、名前が付いているのは170種類というのは学名記載することがいかに大変なことか想像が出来ますよね。
学名記載
pick up!!
まず新種を発見して学名記載するためには、本当に学名記載されていないかをヒレの数や身体的特徴を既に学名記載してある種を元に該当していないか調べ尽くします。
該当する魚がいなかったら産地を確定させて採取した魚で標本を作り、国際動物命名規約に従って論文を発表しその論文が認められて初めて新種として認められます!
ここまで行うにはかなりの時間や費用がかかる上に、論文を発表する前に誰かに先を越される可能性もあるので、新種らしき熱帯魚を見つけてもなかなか踏み込めないのが現実なんです。。
このように名前が付いてない熱帯魚を表す時にはsp.と名前の後ろにつけて表記します。
ショップなどでコリドラスsp.というように、コリドラスだけどなんのコリドラスか分からない場合などはとりあえずsp.をつけて販売しています。
コリドラスの飼育方法
水槽
コリドラスはとても大食いの魚で水を汚しやすいので、なるべく水量の多い60cm以上の水槽をオススメします。
30cmほどの小型の水槽でも飼育が可能ですが、水量が多ければ多いほど水質悪化の進行も遅くなり綺麗な水を保ちやすくなります。
フィルター
コリドラスは綺麗な水を好むため、フィルターはろ過能力が強い外部式フィルターがオススメです。
レイアウト
コリドラスは底の餌を食べるため砂や石を掘り返す習性があるので、根を張るような水草が不向きで、ウィローモス、アヌビアスナナ、ミクロソリウムといった流木や石に活着させる水草が良いですよ。
底砂
選ぶ底砂はなるべく粒が小さいもので田砂や小粒の大磯、ボトムサンドなどがオススメです!
相性が悪い底砂はサンゴ砂とソイルです。
サンゴ砂は水質上コリドラスとの相性が悪く、ソイルは底床掃除の時にソイルの粒が潰れてしまうのでオススメ出来ません。
餌
餌はショップなどで購入できるコリドラス専用の餌を与えます。
餌は1度に食べきれる量を与えます。
与えすぎてしまうと水質が悪化してしまうので、観察しながら少しずつ与えるのが良いです。
コリドラスは想像以上に餌を食べるので、餌不足になってしまうとすぐ痩せてしまうので気をつけましょう。
コリドラスが常に底砂をパクパクしてる様子が見られたら餌が足りないというサインになります。
餌が足りてる場合は流木の下などに隠れてジッとするので分かりやすいと思いますよ。
水温
水温は25度前後が好ましいです。
水温が低すぎると白点病になる恐れがあるため、ヒーターなどを使って低くなり過ぎないように注意しましょう。
逆に水温が30度を超えてしまうと弱ってしまうので、夏場などはクーラーなどで水温を維持しましょう。
混泳
コリドラスは穏やかな種が多く、混泳に向いています。
水槽のお掃除屋として導入されることもあり、他の熱帯魚が食べきれなかった砂の上に残った餌などを食べてくれます。
オススメの種類
コリドラスは豊富な種類がいますが、今回はショップなどで比較的よく見かけ初心者でも飼育ができる人気のコリドラスを厳選して紹介したいと思います!
コリドラス・パンダ
通称パンダという名前で愛され、コリドラスの中で最も人気があります。
顔にパンダのような模様があることからこの名前が付けられました!
コリドラスの中で最も人気の種で1匹の価格も300円程度と安価で、コリドラスパンダのみの飼育で楽しんでいる方も多くいます。
コリドラス・アエネウス
通称、赤コリと言われているコリドラスで、ペットショップなどでは赤コリドラスという名前で販売されていることが多いです。
水質変化にも強く、価格も1匹200円程度なので初心者には一番オススメのコリドラスです。
コリドラスアルビノ
通称、白コリと言われており、とても有名なコリドラスです。
アルビノとは色素欠乏の個体を指す言葉で、このコリドラスは全身の色素が抜けて体が白くなり目が赤くなっているのが特徴です。
先ほど紹介したコリドラス・アエネウス(赤コリ)のアルビノ(色素欠乏)個体がこのコリドラスアルビノになります。
pick up!!
一般的にアルビノの個体というのは体が弱いものが多いですが、アルビノコリドラスは例外でとても丈夫な個体なので、容易に飼育することが出来ます!
1匹の価格は200円程度です。
コリドラスの繁殖
繁殖はコリドラスを飼育する上での楽しみの1つとして言えます。
比較的簡単な種が多く気付けば産まれていたという事もよくありますが、コリドラスが繁殖しやすい環境を作ってあげることでより確実に繁殖させてあげることが出来ますよ。
隠れ家
コリドラスは葉の裏や流木、シェルターの中など安全な場所で産卵するため隠れ家となる場所を用意します。
水草は葉が大きいものを選び、流木はなるべく大きいものを選んであげましょう。
水草や流木を水槽に入れない場合は、ショップなどで販売されている専用のシェルターや水槽に入れても問題なさそうな装飾品などを使うと良いですよ。
pick up!!
水草は水質の浄化作用があり、流木はコリドラスが好む水質に近ずけてくれるので、水草や流木を入れ専用のシェルターなども入れてあげれば容易に繁殖してくれるようになるのでオススメです。
コリドラスのオスとメス
コリドラスは成魚にならないとオスメスの判別が出来ませんが、成魚であればメスの方が一回り大きくなります。
上から見ると分かりやすく、オスはシュッとしてるのに対してメスはぷっくりとしています。
腹ビレでも判別可能でオスの腹ビレは先端が尖っているのに対して、メスの腹ビレは丸みを帯びています。
コリドラスは産んだ卵を食べてしまうので、卵を見つけたら優しく隔離してあげましょう!
稚魚の飼育方法
稚魚の飼育方法はメンテナンスのしやすさ重視するため底砂は無くても大丈夫です。
コリドラスの稚魚は小さすぎるためフィルターの中に吸い込まれてしまうので、フィルターを付ける場合は投げ込み式フィルターを使用するか、それ以外のフィルターを使用する場合は吸水口に稚魚が吸い込まれないようなスポンジなどを付けておくと良いですよ!
コリドラスの稚魚は成魚よりも水質に敏感なので水換えは毎日1/3程度換えてあげると稚魚の生存率が上がります!
まとめ
以上、コリドラスの飼育方法や繁殖について解説しました。
愛くるしい顔や飼育が容易な事からとても人気のあるコリドラスですが、種類によっては水質に敏感で飼育の難易度が少し上がる個体もいます。
購入する前は自分が飼育したいコリドラスに合った環境を整えてあげましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
コリドラスの飼育をプロに任せたい!コリドラスの水槽を置きたいという方はこちら
・熱帯魚で最も種類が豊富
・綺麗な水を好むので水換えはこまめに!
・繁殖を考えている方は隠れ家を用意してあげましょう!
コメント