映画「ファインディング・ニモ」で一躍人気になったカクレクマノミ。
可愛らしい容姿で、今や不動の人気No.1の熱帯魚となりましたが、
カクレクマノミといえばイソギンチャク!!
逆にイソギンチャクといえばカクレクマノミと言っていいほど、両者は切っても切れない関係にあります。
アクアリウムをやっている方もやっていない方も、カクレクマノミとイソギンチャクは密接な関係にあると、なんとなくイメージがあるのではないでしょうか?
今回は、そんなカクレクマノミとイソギンチャクについて書いていこうと思います。
カクレクマノミって?
カクレクマノミはスズキ目スズメダイ科クマノミ亜科に属する海水魚です。
オレンジのボディーにホワイトのラインが映え、熱帯魚の中でもかなりメジャーな種で熱帯魚屋でも海水魚を取り扱っているところであれば、必ず目にすることが出来ると思います。
日本では沖縄や奄美大島といった比較的気温が高いサンゴ礁などに生息しています。
カクレクマノミの値段
カクレクマノミは1匹1000円ほどで販売されています。
ですが、主にショップなどで販売されているほとんどがブリード個体(養殖)です。
ワイルド個体(天然物)になると1匹2000円ほどになり、さらにペアになると2匹で5000円ほどで販売されています。
この価格は捕獲量などによって変動していきますが、年々安く手に入る傾向になってきています。
ブリード個体(養殖)
カクレクマノミのブリード個体は、数年前までは養殖技術が確立していなかったため流通量もさほど多くなかったのですが、近年では養殖技術も安定し、市場に出回るほとんどがブリード個体となっています。
このブリード個体は、幼魚のときから人の手によって育てられてきたので、餌に慣れやすく比較的安価で手に入ります。
ワイルド個体(天然)
カクレクマノミのワイルド個体は映画「ファインディング・ニモ」の影響で乱獲され、一時は個体数が激減し問題になったりもしていましたが、今ではブームも落ち着き徐々に個体数も増えてきました。
このワイルド個体は捕獲されてきたものなので、餌になかなか慣れず価格もブリード個体より値が張りますが、ワイルド個体独特の色味などで人気があります。
カクレクマノミの寿命
カクレクマノミの寿命は飼育下で約5年、自然環境では10〜20年と言われています。
小型の熱帯魚の中でもかなり長生きなので、長期飼育に向いていますね。
イソギンチャクと相性
なぜカクレクマノミはイソギンチャクを好むのでしょうか?
それは、、ズバリ外敵から身を守るためです!
なぜ身を守るためにイソギンチャクに寄り添っているかというと、イソギンチャクには他の魚が嫌う毒があるからです。
イソギンチャクの毒
イソギンチャクの毒は刺胞毒といってクラゲが持っているような毒に近いものを持っています。
クラゲに刺されると痛いように、イソギンチャクも肌の弱い人が触ってしまうと赤くかぶれてしまったりしてしまうほど強力なので、人間より何倍も小さい熱帯魚が触れてしまえば、痺れて泳げなくなってしまったり死んでしまったりしてしまいます。
毒と耐性
ではなぜ魚が嫌う毒を持っているイソギンチャクにカクレクマノミは寄り添っていられるかというと、カクレクマノミは体から特殊な粘液を出し、イソギンチャクの毒から身を守ることができるためイソギンチャクに寄り添うことが出来るのです!!
簡単にいうとイソギンチャクに対して耐性があるといったイメージですね。
好むイソギンチャク
pick up!!
カクレクマノミは身を守るためにイソギンチャクに寄り添っていますが、適当なイソギンチャクに寄り添っているわけではなく、好みのイソギンチャクがあります。
個体差によってまちまちですが、ハタゴイソギンチャク、センジュイソギンチャク、タマイタダキイソギンチャクなどがありますが、絶対にこのイソギンチャクでなければダメというものは正直ありません。
オススメのイソギンチャク
カクレクマノミが入りやすいイソギンチャクの中で最もポピュラーで、流通量や手に入りやすさを考えるとオススメのイソギンチャクはイボハタゴイソギンチャクです。
価格もグリーン系の安価なものからレッドやパープルといった高価なコレクション性のあるものまで、カラーバリエーションも豊富でカクレクマノミもしっかり入ってくれます。
ブリード個体とワイルド個体
pick up!!
カクレクマノミはブリード個体(養殖)とワイルド個体(天然)がありますが、イソギンチャクをより好むのはワイルド個体です。
なぜならワイルド個体は捕獲されてきたものなので、イソギンチャクのいる海から水槽にやって来ます。
ですがブリード個体は生まれたときから水槽で暮らしているためイソギンチャクというものを知りません。
この差は大きくワイルド個体は水槽に入れた段階でイソギンチャクがあれば、外敵から身を守れる場所ということを知っているので、水槽に慣れれば割とすぐにイソギンチャクに身を隠します。
逆にブリード個体はイソギンチャクのない水槽で育っているので、イソギンチャクを見ても「はて?」といったイメージです。笑
しかし、ブリード個体でも本能的に入る個体もいれば、餌をあげる場所の近くやカクレクマノミがよく泳ぐ場所などに意図的にイソギンチャクを配置すればブリード個体のカクレクマノミでもイソギンチャクに入ってくれる確率はかなり上がります。
著者の体感だとイソギンチャクに入ってくれる確率は、ブリード個体6〜7割、ワイルド個体9割といった感じです。
まとめ
飼育はそこまで難しくないカクレクマノミも、イソギンチャクと上手く飼育するには少しコツがいるんですね。
最後までお読みいただきましてありがとうございました。
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・イソギンチャクに対して耐性がある
・ブリード個体よりもワイルド個体がオススメ
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