海のゆるキャラNo.1と言っても過言ではないカエルアンコウですが、魚とは思えない見た目や動きでコアなファンからとても人気があります。
巷では飼育が難しいと言われていますが、本当に飼育するのが難しいのか。初心者では飼育できないのか。
今回はそんなカエルアンコウについての飼育方法や人気種を解説していきたいと思います!
カエルアンコウとは
カエルアンコウはアンコウ目カエルアンコウ科に属する海水魚です。
元々はイザリウオという名前でしたが、このイザリとはいざること(尻を地につけたまま進むこと)という差別用語を連想させることから名前が改名されています。
カエルアンコウの特徴①
カエルアンコウの特徴は、頭部にエスカといわれるプランクトンに似せた擬似餌が付いてます。
エスカをフリフリする
カエルアンコウ pic.twitter.com/rYlQYmgKky— Wendy (@p_corativo) June 25, 2019
このエスカを揺らす事でエビや小魚が餌だと勘違いして寄ってきた所を捕食するという画期的な習性を持っています!
カエルアンコウの特徴②
カエルアンコウは胸ビレを手のように使います。
この胸ビレをつっぱり棒の様に使うことで、岩のくぼみや隙間に待ち伏せして獲物を捕食することが可能になります。
基本的に岩に擬態しているため動きは非常に遅いですが、捕食する瞬間は目にも止まらない速さで動くので飼育する上で楽しみになること間違いありません!
カエルアンコウの特徴③
カエルアンコウには鱗がありません。
鱗がない魚は意外と多くヒラメやカレイ、アンコウなどが鱗がありません。
明確な理由は明らかになっていませんが、待ち伏せをして捕食をするタイプの魚には鱗が無いことが多い傾向があります。
有名な魚だとアジやカクレクマノミなど、いわゆる一般的な形の魚には鱗があります。
pick up!!
鱗がある事によって水の流れを感じる事ができたり、泳いでる時の方向転換をするための側線と呼ばれる器官が備わっていたりと、遊泳する魚にとって鱗は重要な器官と言えます。
反対に待ち伏せタイプの魚は早く泳ぐ必要が無いので水の流れを感じなくても問題ないため、鱗の必要性が無くなったと言われています。
カエルアンコウの飼い方
まず揃える道具は基本的な海水魚の飼育と全く同じもので構いません。
水槽の大きさは?
水槽の大きさは60cm水槽以上の水量があれば問題無く飼育できます。
他の海水魚と同じようにカエルアンコウは古い水を嫌い綺麗な水を好むので、なるべく水量を多く確保するようにしましょう。
これは他の海水魚と何も変わりませんが、カエルアンコウは特に気を付ける点とも言えますね。
水量が多い分、水質が悪くなりにくいので大きい水槽ほど水質の維持は簡単にできます!
水温
水温は低温には強く、高温には弱い傾向があります。
20度〜24度の間で水温を調整し、夏場のクーラーは必須となります。
レイアウト
普段からジッとしている生き物ですが、水流がある所を好むため、水流が当たる位置にライブロックを組むように意識をするとカエルアンコウが定着してくれやすくなります!
逆に水流が当たらない場所にライブロックを組んでしまうとストレスを与えてしまい、死んでしまう可能性もあるためライブロックの組み方は重要です!
餌
カエルアンコウの餌付けは他の海水魚に比べて、少し難しくなっています。
冒頭でも触れたようにカエルアンコウの飼育が難しいと言われている主な理由として、餌の頻度や管理などが原因に挙げられます。
まず、人工餌に食い付いてくれるのはかなり難しいので、生き餌が軸となっていきます。
与える生き餌ですが、カエルアンコウは骨を上手く消化することが出来ないため 骨が比較的少ない生き餌を与えるのがポイントです。
カエルアンコウ捕食!!! pic.twitter.com/UmEKw5ej3O
— ひわいくん (@greatkingscorp1) February 17, 2018
小型のハゼやエビがオススメで、自宅の近くに海や汽水があれば簡単に取れる生き物でもあるので、採取することが出来れば餌代が節約できますね!
餌を購入して与える場合はメダカが安価でオススメです。
メダカをピンセットで持ち、カエルアンコウの前でヒラヒラさせると食べてくれます!
それで食べなければ、水槽内に入れても問題ありません。
個体によって数日生きるメダカもいればすぐ死んでしまうメダカもいますが、死んでしまった餌はカエルアンコウは一切食べないため、死んでしまったメダカを見つけたらすぐに取り出しましょう。
餌を与える頻度は3日に1度が理想ですが、、最悪1週間に1度でも問題ありません。
カエルアンコウには満腹中枢が無く、与えれば与える分だけ食べてしまうので、餌の与え過ぎは消化不良を起こす原因となってしまいます。。
消化不良はカエルアンコウにとって死因に繋がるリスクがあるため、餌に関してはよく注意しましょう!
餌を与えるポイントを復習すると、
①骨格が硬い海水魚(スズメダイ類など)を与えない事。
②餌の与え過ぎには注意する事。
この2つを守れば、カエルアンコウの飼育は比較的失敗しにくくなるので、徹底しましょう!
餌の量はカエルアンコウの大きさによるので、一概に量は指定できませんが、目安としてカエルアンコウのお腹が少し膨らむ程度与えるのがベストです。
混泳
基本的にカエルアンコウの飼育は、単体の飼育が一般となります。
理由は先程解説した、満腹中枢がないこと。
そして口に入るサイズであれば、自分と同じくらい大きい魚を捕食してしまうこと。
この2つが大きな理由です。
ただ、全ての海水魚がダメという訳ではなく、明らかに口に入らないような海水魚であれば、襲う事はありません。
水質をより良く保つという意味では、単体飼育の方が水質維持はしやすいので、失敗しにくくはなりますね!
寿命は?
カエルアンコウの寿命は約1年〜1年半です。
短い分、しっかり飼育してあげましょう!
人気のカエルアンコウ3選!
オオモンカエルアンコウ
オオモンカエルアンコウはカエルアンコウの中でも最大種となります。
最大体長は45cm程まで成長するので、水槽の大きさを90cm以上用意しなければなりませんね!
自分より大きな獲物を食べるほど獰猛な性格をしていて、色合いや大きさから見ると、岩みたいな感じです笑
体が大きい割に目が小さいので、見た目はとても愛くるしいですね!
価格はカエルアンコウの状態やその時によって大きく変動するので、決まった価格はありませんが1匹辺り5000円〜3万円と幅広く販売されています。
イロカエルアンコウ
イロカエルアンコウは色んな色のバリエーションがあるカエルアンコウで、最大体長は15cm程です!
色の種類は赤、オレンジ、黄色、黒、灰色の種類がよく見られます。
個人的に綺麗だと思うのは黄色のイロカエルアンコウですね!
1匹辺りの価格は4000円〜2万円程度なので、オオモンカエルアンコウよりは若干安く手に入ります!
最大体長も15cm程度なので30cmのワイド水槽で飼育できるので場所を取らないのもメリットですね!
クマドリカエルアンコウ
カエルアンコウの中でも1番と言っていい程、見応えあるカエルアンコウではないでしょうか。
名前の通り、歌舞伎の隈取に似てる事からこの名前が付けられています。
— sasa® (@bakumatusasar) January 5, 2017
一般的な色は白ベースに赤っぽいラインが入ってるのが主流で、他には黄色ベースに紫っぽいラインが入ってるのも人気となっています!
どちらもかなり派手なので単体飼育でも十分に楽しめる個体となっていますね!
1匹辺りの価格は8000円前後で販売されている事が多いです。
まとめ
カエルアンコウの飼育は一般的に難しいと言われている生き物ですが、給餌に注意する事で他の海水魚の飼育とはそんなに大差はありません。
カエルアンコウは意外と人馴れしてくれる事が多いので、餌付けに慣れると人が近寄るだけで、カエルアンコウから近寄ってきてくれます!
初心者だからといって敬遠せず、しっかりと面倒が見れれば飼育は簡単なので、是非飼育してましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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