グッピーについて前々回は『出産の兆候について』、前回は『出産時の隔離』について解説しました。
今回はグッピーの出産の周期と時間帯について解説していきたいと思います。
グッピーの出産の周期
グッピーは交尾後、出産するまで約25日程です。
水温によって前後する事がありますが、毎月1回出産すると覚えて頂くと間隔がわかりやすいと思います。
ただ実は常に周期通りというわけではなく、周期がやや遅れるタイミングがあるのでそこについても詳しく解説していきます。
出産の周期通りの時
基本的に出産開始から3ヶ月間は周期通りに出産します。
理由はメスはオスの精子を貯蔵しておく事が出来るからです。
貯蔵出来る精子の量がおおよそ3ヶ月分の為、出産後も間隔を開けずに妊娠が可能なのです!
言い換えると1度出産をすると後2回は確実に出産するということです。
1回あたり5〜20匹程度出産するので、場合によっては60匹程増える可能性もあるのです。
「出産させたいけど、増えすぎは困る…」という方は隔離しないで出産させる事で数を抑えるという事も考えましょう。
詳しくは下記の記事を参考にして下さい。
(しゅんの記事がアップされたらリンクを挿入)
出産の周期がやや遅れるタイミング
蓄えている精子がなくなると、当たり前ですが交尾をしなくては出産できないので周期がズレます。
すぐに交尾をすれば大してズレませんが、交尾まで時間がかかる場合もあります。
つまり3ヶ月おきに周期が遅れるかもしれないタイミングがあるという事ですね!
交尾に影響を与える要素についてはこの記事の後半で解説します。
お気に入りのグッピーの血統を残す
繁殖に慣れてきたら、「お気に入りの個体同士で交尾させて血統を残したい!」と思う方も多いと思います。
その際はペアにして水槽を隔離しますが、ペアにする前にメスだけを隔離して精子がなくなるまで待ちましょう。
グッピーが精子を蓄える期間は10ヶ月!?
グッピーが精子を貯蔵出来る期間は3ヶ月と先程説明しましたが、カリフォルニア大学の研究では10ヶ月間蓄えられるという研究結果もあるようです。
研究文書を実際に読んだわけではないので、はっきりとは言えませんが・・・・。
著者の経験では出産を止める為に隔離したメスの殆どが、3ヶ月以内に妊娠しなくなっています。
その為、今回は3ヶ月と解説しています。
ただ隔離後に4回以上出産しているグッピーもいるので個体差があるのかなと思います。
グッピーの出産の時間帯
以前の記事でグッピーの出産シーンを観察する為に、兆候や出産前の行動などを解説しました。
まだ見ていない方はこちらをご覧下さい。

兆候などはわかったけれど、「そもそもグッピーが出産する時間帯はいつなの?」という声を頂いたのでご説明したいと思います。
グッピーの出産の時間帯はまちまち!?
正直なところの答えは「個体差で時間はまちまち」なのですが、いままでの経験則でいうと夜中や明け方に出産する個体が多いように感じます。
他の方の観察日記等をみても、同様の見解をもたれている方がいらっしゃいました。
おそらく出産に集中するために、他の個体や人間が寝静まった頃を見計らっているのではないでしょうか?
ただ全然気にする様子を見せずに真昼間に出産する個体もいるので、結局のところ個体によるのだと思います。
グッピーの交尾に影響を与える要素
もっと繁殖させたいと思う時やもう繁殖のペースを遅らせたいと思う時に、交尾に影響を与える要素を把握しておくとある程度コントロールする事ができます。
しっかり覚えておきましょう。
水温
すいそうぐらしの金魚たち全滅の危機に直面して、全換水の練習。
まずはグッピー過密水槽。いつもは20リットルちょいの所を40リットル抜きました。
水道から手で温度見ながら適当にバケツリレー。水温26度から大きなずれなし。やれる予感。 pic.twitter.com/lp8o07Kwof— ゆいまある (@yuimaru6) October 13, 2015
この記事や以前の記事でも何度かお話していますが、水温によって交尾の活発さに影響を与えます。
グッピーに適している水温は22〜25度です。
水温が高くなると出産するまでのペースが早くなります。
出産が終わればオスは交尾が出来るタイミングだと認識して交尾を迫ります。
逆に水温が低いと出産までのペースが遅くなるので、当然交尾をしません。
出産までのペース以外にも水温が低くなるとグッピー自体の行動が活発ではなくなり、交尾に対しての意欲も低下します。
20度を下回る環境では殆ど交尾をしなくなるので温度調節をする事でコントロールをしてみましょう!
状態を観察しながら少しずつ調節してください。
水草の量
グッピー出産中。葉っぱに隠れていてかわいい。 pic.twitter.com/e3zLRCo95x
— みりあむ (@logosofmiriam2) May 26, 2020
水草をたくさん入れると、隠れる場所が出来るので交尾の頻度が下がります。
水草が多いと出産後の稚魚に対しても隠れ場所を提供できるので、稚魚の生存率を高めるという効果もあります!
交尾の回数を減らして増えすぎ対策になり、なおかつ稚魚を無駄に殺さないという一石二鳥です!
ただし交尾の頻度は減りますが、全く交尾をしない訳ではないので場合によっては増えすぎにつながります。
注意しましょう。
ペアの相性
人間と同じ様にグッピーにも相性があります。
相性が良ければすぐに交尾をしますが、悪いとなかなか交尾をしません。
もし交尾のペースが遅い様なら他の個体とペアを組ませるのも1つの方法です。
まとめ
今回はグッピーの出産の周期と時間帯について解説してみました!
様々な要素が周期や時間帯、交尾の積極性に影響を与える事がわかったと思います。
この微妙なバランスが飼育のやりがいでもあり、難しさでもあります。
ぜひこの記事を参考にしてチャレンジしてみて下さいね。
最後までご愛読ありがとうございました。
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