熱帯魚の飼育を始めてみたけど、ネオンテトラやミッキーマウスプラティなどの小型熱帯魚だけだとつまらないなと思っているかた!
小型の熱帯魚と一緒に飼育できる大きめの魚で水槽に迫力を出したいなと思う方や、大きめの魚を導入したいけどネオンテトラやミッキーマウスプラティなどの小型の熱帯魚をいじめてしまうんじゃないか、食べてしまうんじゃないかと心配になるは方たくさんいらっしゃると思います。
そんな方へグラミーという熱帯魚をオススメします!
熱帯魚の中でも品種改良が盛んに行われている種類の熱帯魚で、さまざまな模様や色、大きさ、形の品種がいます。
多様な品種がいますので、種類ごとの特徴や飼育方法をまとめていきたいと思います!
ぜひお気に入りの種類を見つけてみてくださいね!
今回はグラミーの種類、飼育方法、餌や、混泳の相性などをご紹介していきます!
ぜひ最後までご覧ください!
グラミーの基本的な情報
グラミーはスズキ目オスフロネムス科に分類されている淡水魚になります。
グラミーは主に南アジアから東南アジアに生息している熱帯魚で、古くからアクアリウムの世界で親しまれてきた有名な熱帯魚です。
アンテナと呼ばれている長い腹ビレがトレードマークとなっており、このアンテナを使って底砂や周囲を探る仕草は可愛らしく見ていて飽きることがありません。
現在までに様々な改良品種が作り出されており、品種がとても豊富です。
体色が鮮やかなものが多く、水草水槽でグラミーだけを飼育しても見ごたえのあるアクアリウムにすることができます。
又、基本的には水質の変化に強く丈夫で、混泳も比較的相手を選ばずにできて飼育しやすい為、初心者の方にもオススメしたい熱帯魚です。
生息地域や環境
生息地域は南アジアから東南アジアにかけて幅広く生息しており、比較的流れが穏やかな河川や湖、沼、汽水域で見られます。
体形やグラミーの特殊な器官
体形は楕円形で先述したアンテナと呼ばれる細長い腹ビレを持つことが共通の特徴です。
このアンテナはその名のとおり触覚のような役割をしており、底砂や周囲を探ることに使われたり、仲間同士でコミュニケーションを取ることに使われていると言われています。
またグラミーは、ベタに備わっていることで有名なラビリンス器官と呼ばれる呼吸器を持つ熱帯魚です。
この器官を持つことで通常熱帯魚は水中でしか酸素を取り込むことができませんが、水中のみならず空気中からも酸素を取り込むことができます。
大きさ
体の大きさはは品種によって大きく異なりますが、観賞魚として流通している品種は4cm程度〜12cm程度の個体が多い傾向があります。
観賞魚用ではないですが、1m近くにまで成長する大型のものもいるみたいです。
価格
古くから東南アジアでの品種改良やブリードが盛んな熱帯魚で、現在どこのショップでも東南アジアでのブリード個体が輸入されており、安価な個体では1匹あたり数百円〜入手が可能です。
食性・寿命
グラミーの食性は基本的に何でも口にする雑食性で、寿命は3〜5年程の品種がほとんどです。
グラミーの飼育方法
ここからはグラミーの飼育方法について説明していきます。
グラミーは基本的に飼育しやすい熱帯魚ですが、チョコレートグラミーなどの一部の品種は水質にやや敏感な面がある為、後述する品種ごとの特徴をよく確認してから飼育にチャレンジしてみてください。
まずは、どの品種にも共通した基本的な飼育方法について解説します。
水温・水質
グラミーの飼育に適している水温は23~28度です。
その為、夏は冷却ファンやクーラーの取り付け、冬はヒーターを用意して水温をなるべく一定に保つように調節してください。
水質に関してはそこまでうるさくない種類の熱帯魚なので神経質になる必要はありませんがphを6.0~7.5の弱酸性から中性を保てば問題ありません。
又、グラミー全体の傾向として、弱酸性の水質を好み、弱酸性の環境で飼育する事により、発色が良くなる傾向があります。
グラミーの発色を良くしたい方はマジックリーフと呼ばれる水を弱酸性にしてくれる枯葉のようなアイテムがある為、換水の際にはマジックリーフにつけておいた水を換水に使うと良いでしょう。
水槽・フィルター
小型のドワーフグラミーのみを飼育するのであれば、<30cm水槽から飼育が可能となります。
しかし、30cm水槽では入る水量が少なく、飼育環境の維持管理が難しくなる点から、初心者の方には60cm水槽以上での飼育をオススメします。
オススメ理由としては、大きい水槽であるほど水質や水温の維持が簡単であることがあげられます。
小さい水槽では水質が悪化も早くなるという事ですね。
フィルターについては、グラミーはそこまで水を汚す熱帯魚ではないので、外掛け式のフィルターでも十分可能です。
また、強い水流はグラミーのストレスの原因になってしまうので、フィルターからの排水には気を付けて設置するようにしてください。
餌
グラミーは基本的に何でも食べる雑食性の熱帯魚です。
人工飼料を中心に、たまにブラインシュリンプや冷凍イトミミズなどの生餌を与えると、栄養バランスも良くなり健全な飼育が期待できます。
グラミーは上層から中層を泳ぐ魚種なので、人工飼料は浮遊性やゆっくりと沈下するタイプのものを選ぶのが給餌のコツです。
又、グラミーは口が小さいため大きなエサは上手く食べることができません。
その為エサの大きさにも気を付けてください。
与え方としては1日に1〜2回を2~3分以内に食べきれるだけの分量を与える。とよく言われていますが、その量では基本的にかなり多くの餌を与えることになります。
食べ残しが生じると水質の悪化に繋がるので、様子をよく観察し餌を食べるスピードが収まる量を覚えて、その量を与えられるようによく観察しましょう。
ブラインシュリンプや冷凍イトミミズなどの生餌は水を汚しやすいので特に注意して与えるようにしてください。
混泳について
グラミーは温厚な性格の品種が多く、多くの熱帯魚や水草との混泳が可能な熱帯魚です。
熱帯魚との混泳
グラミーは基本的には大人しい為、混泳相性は非常に良い傾向にある熱帯魚です。
しかし、グラミーとグラミーなどの同種同士ではグラミー同士で縄張りが原因の小競り合いをする場合があります。
特にキッシンググラミーは気性が荒い傾向があるため、同種同士の混泳には注意してください。
他の熱帯魚に関しては、グラミーを攻撃してこない熱帯魚であれば混泳は可能です。
混泳相性が良い熱帯魚の例としては、小型のカラシン(ネオンテトラや、ロージーテトラ)やプラティ、コリドラスやオトシンクルスなどが挙げられます。
水草との相性
グラミーは勢いよく泳ぐ魚種ではなく、弱酸性の水質を好むことから水草との相性も非常に良いです。
水草水槽に導入する場合は60cm以上の水槽で飼育し、フィルターは外部式を用いることをオススメします。
相性が悪い水草の品種は特にありませんが、初心者の方にオススメできる水草としては、アマゾンソードやミクロソリウム、アヌビアスナナなどがオススメです。
繁殖について
グラミーの繁殖を考えている方は、オスとメスを用意する必要があります。
オスとメスの見分け方ですが、オスは繁殖期になると体が鮮やかな婚姻色を示し、メスよりも発色が良くなるので、体色を目安に判別しましょう。
又、グラミーは水槽内での産卵までは比較的容易にたどり着くことが可能です。
しかし、他の魚種と比べると稚魚のサイズがかなり小さく、初期飼料が難しいため繁殖難易度は高いとされています。
産卵について
グラミーは泡巣を作りそこで産卵・ふ化を行う性質があります。
泡巣を作りやすいようにウォータースプライトなどの浮き草を入れてあげるのをオススメします。
後は前述したとおりの飼育に適した水質や水温を保つ事で、ペアができ交尾を行い産卵に進みます。
孵化について
メスが産み落とした卵はオスが咥えて泡巣へと運びます。
その後はヒレで新鮮な水を送るなどして自ら世話をしてくれます。育児に献身的ですね!
その為、この時期に飼育者が特別何かをする必要はありません。
稚魚の世話
卵は1〜2日後に孵化し、稚魚が誕生します。
誕生直後の稚魚は自由に遊泳することもできませんが、 泡巣内に留まって卵黄嚢の栄養で成長するので、エサは与えなくても大丈夫です。
エサを与えるタイミングは、泡巣から出て自由に泳げるまで成長してからとなり、稚魚の安全を考慮すると隔離した方が良いでしょう。
また先に述べましたがグラミーの稚魚はかなり小さいので、ブラインシュリンプでも大きすぎて食べる事が難しく、そのままでは餓死してしまいます。
その為エサはインフゾリアやメダカ用に販売されているゾウリムシなどを用意する事をオススメします。
又、細かくすり潰した人工飼料を食べるようでしたらそちらを与えても問題ありません。
ただし、動物質の餌を与えた方が成長が早く、死亡率が高い時期を早期に抜けられるメリットがありますね!
順調に成長すれば1週間以内にブラインシュリンプを捕食できるまでに大きくなると思われます。
その為、それ以降はブラインシュリンプを中心に与えることをオススメします。
グラミーの種類
古くから多くのアクアリストに親しまれてきたグラミーは、品種改良も盛んにおこなわれてきました。
その結果、現在はたくさんの品種が流通しています。
ドワーフグラミー
インドやバングラディッシュ、南アジアが原産のグラミーで、体長はドワーフと名前についている通り最大でも6cm程度の小型の種類となります。
水質変化にも耐性がある為、アクアリウムにおける定番種として初心者からベテランまで多くのアクアリストから親しまれている品種となります。
主な品種としては、青色の金属的な光沢がが美しいコバルト・ブルードワーフグラミーや、赤のグラデーションがきれいなサンセット・ドワーフグラミーなどが知られています。
ハニー・ドワーフグラミー
インドが主な原産のグラミーの1種で、体長はドワーフグラミーよりも小さく4cm程度で同種の中でも小型の品種となります。
丈夫で飼育しやすく、性格も大人しいため混泳相手を選ばない事から人気のある種です。
主な品種としては、ゴールデンの名前のとおり黄色の体色を基調にヒレの一部が赤色に染まるゴールデンハニーレッド・ドワーフグラミーや、褐色が基調で地味ながらも婚姻色が魅力的なハニー・ドワーフグラミーなど、ブリードされた個体だけでなく、ワイルド種も多く流通しています。
ブルー・グラミー
中国南部やミャンマーに生息しているスリースポット・グラミーの改良品種で、体長は12cm程に成長します。
古くから知られており、ポピュラーなグラミーの種類です。
主な品種としては、青色の体色を基調に名前の通りのマーブル模様が入るマーブル・グラミーや、黄色の体色を基調にマーブル模様が入るゴールデン・グラミーなどが挙げられます。
パール・グラミー
マレー半島、ボルネオ島、スマトラ島にかけて分布しているグラミーで、体長は12cm程度まで成長します。
全身に散らばる真珠色のドット模様が美しい品種で、古くから知られており、ポピュラーなグラミーの種類です。
主な品種としては、原種であるパール・グラミーの他に、パールグラミーのバルーンタイプとなるバルーンパール・グラミーが知られています。
ピグミー・グラミー
カンボジアからタイ、マレーシアにかけて生息しており、体長は最大でも4cm程度とグラミーの中でも小型の品種です。
灰色を基調とする体色で派手さはありません。
しかし、発色が良くなると金属質な光沢を放つ為、水草水槽に複数匹泳がせると見応えがあります。
ジャイアント・グラミー
マレー半島やインドネシアに生息しているグラミーです。
ジャイアントの名前のとおり野性では成魚で体長1m近くにまで成長するグラミーの中で最大の品種です。
幼魚の頃の容姿は他の品種とほとんど大差はありませんが、成長するにつれ唇が分厚く突き出るようになり、頭部にもコブが張り出すことでとても独特な見た目へ成長します。
流通量はそこまで多い品種ではありませんが、稀に幼魚が販売されていることがあります。
しかし、飼育環境下でも70cmを超えるサイズまでは成長しますので、最低でも180cmの大型水槽が必須です。
あまりの大きさに飼育しきれなくなるケースがあるため、くれぐれも飼いきれなくなり、川などへはなすことはしないでください。
キッシンググラミー
インドネシアやマレー半島に生息しているするキッシンググラミーは、キスをする魚としてメディアに取り上げられることが多い熱帯魚です。
白や薄いピンクの愛らしい体色も相まってこのキスをしているような行為は愛情表現をしているのように見えますが、この仕草は、実はオス同士がケンカをする際に見られる行動。
つまり、キスの観賞はキッシンググラミー同士をケンカさせる事になるので、あまりオススメできません。
名前にキッシングとついていて、その行為を見たい為に飼育を始める方も多いですが、ケンカをしている行為とは驚きですよね。
又、水質変化に耐性がある品種の多いグラミーの中ではやや神経質な部分があります。
気性が荒い面があり同種同士の混泳は小競り合いという名のキスが絶えないので避けたほうが良いでしょう。
他種では温和な性格の小型魚とならば、混泳できる場合がありますが、様子を見て小競り合いをするようであれば別々に飼育する事をオススメします。
20cm程に育つ中型魚になりますので、可能であれば90cm以上の水槽での飼育をオススメします。
バルーンタイプ
通常のグラミーに比べて体長が短く、ひし形のようなフォルムに成長し、見た目が膨らんで見えるように成長するのがバルーンタイプです。
風船のように膨らんだ体が可愛らしく人気があります。
見た目が他のグラミーと比べずんぐりしているだけで、基本的な飼育方法は普通のグラミーとあまり変わりません。
バルーンパール・グラミーやバルーンマーブル・グラミーなど各品種のバルーンタイプが流通している為、普通のグラミーではなく違ったグラミーを飼育したいという方にオススメです。
チョコレートグラミー
チョコレートグラミーは長期的な飼育が難しいとされている種類です。
理由としては、チョコレートグラミーの生息地は、非常に酸性寄りの水質で水草も育たないようなph4.5から5.5ほどのブラックウォーターに生息しています。
ワイルド個体はそこから、採取、空輸とストレスを与えられ続けショップに運ばれます。
phは中性付近でも耐性があるようで、そこまで酸性の水にしなくとも飼育は出来るようですが、ショップに並ぶ時点でかなり弱っている事が多いです。
そこから更にショップから家の水槽に運んだ時には相当なストレスとなり、飼育数日で落ちてしまうという事が多いとされています。
ショップではなるべく元気そうな個体を選んで長期飼育できるようにしましょう!
まとめ
今回は、グラミーの特徴や代表的な品種、餌や飼育環境などについてを解説しました。
グラミーは、古くから親しまれてきたアクアリウムの代表みたいな種類の熱帯魚で青色や赤色、黄色など色鮮やかな種類が数多く流通しています。
基本的に水質耐性にも強い個体が多いので、初心者でも十分にチャレンジできる熱帯魚です。
同種同士で小競り合いをすることがありますが、そういった場合は水草や隠れ家を用意し、小競り合いを避けるなど方法も多々あります。
又、多くの品種との混泳相性も良好であり、水草との相性も良好なので、小型熱帯魚のみの水槽でなく、大きめの熱帯魚で見ごたえのあるアクアリウムを作りたいと思っている方はぜひ飼育に挑戦してみて欲しい熱帯魚です。
これからアクアリウムを始めようとしている方や、始めて少したち、今度は少し大きめの熱帯魚をお迎えしたいなと思っている方はぜひグラミーの飼育にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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