ハタゴイソギンチャクと言えばクマノミとの相性が抜群に良いイソギンチャクで有名です。
イソギンチャクの中でもかなり人気のある種で、モコモコとした触手の可愛い見た目も飼育者から愛されている理由の一つですね!
では、そんなハタゴイソギンチャクを初心者でも飼育出来るのか?
ハタゴイソギンチャクに限らず、イソギンチャクの飼育では色々な事に気を付けて飼育しなければなりません。
イソギンチャクの飼育に成功する鍵はそれぞれのイソギンチャクの生態を知る事です。
今回はハタゴイソギンチャクの飼育方法や注意すべき事、生態について解説していきます!
ハタゴイソギンチャク
ハタゴイソギンチャクの特徴としては他のイソギンチャクと違い、触手が短いという特徴があります。
又、ハタゴイソギンチャクにはクマノミ以外の生き物も多く共生している事が知られており、主にエビやカニなどの生き物がハタゴイソギンチャクと共生しています。
因みにハタゴイソギンチャクの『ハタゴ』というのは、漢字で書くと『旅籠』となり、旅人を休憩させるという意味合いでこの名前が付いています。
ホッコリする名前ですね(笑)
ハタゴイソギンチャクはカラーバリエーションも豊富で一般的なのがブラウン、他にもグリーンやパープルなどが存在しています。
クマノミとの相性
ハタゴイソギンチャクはクマノミと共生させる事が出来ます。
ハタゴイソギンチャク以外にもシライトイソギンチャクやセンジュイソギンチャク、タマイタダキイソギンチャクなど、クマノミと共生するイソギンチャクは多いですが、中でもハタゴイソギンチャクとの共生は成功しやすい傾向があります。
クマノミと共生させたい場合はワイルド個体やショップで既にイソギンチャクと共生しているクマノミを導入してあげると、成功率が高くなります!
毒の強さ
ハタゴイソギンチャクの毒性はイソギンチャクの中でも強い毒を持っています。
その為、ハタゴイソギンチャクと他のイソギンチャクを近づけて配置してはいけないなどの注意点があります。
配置について後ほど解説します。
又、肌が弱い方はハタゴイソギンチャクに触れただけで、かぶれたりもするので注意が必要です。
肌が弱い方はビニール手袋をしてメンテナンスを行う事をオススメします。
価格
ハタゴイソギンチャクはイソギンチャクの中で最も高い種類に分類されます。
外国産、国産と販売されていますが、中でも国産は外国産と比べて倍近く価格が高いです。
国産が高い理由としては外国産のハタゴイソギンチャクと比べて状態が良い個体が多く、入手が困難ということから相場が高くなっています。
外国産のハタゴイソギンチャク輸送ダメージを受けている個体が多く、一概に全ての個体が弱っている訳ではありませんが、国産のと比べると状態が良くないケースがあります。
国産のハタゴイソギンチャクは1万円〜2万円程。
外国産のハタゴイソギンチャクは5000円〜1万円程度で販売されています。
選び方
ハタゴイソギンチャクを長く飼育するには、選び方というのが成功の鍵となります。
飼育する前から調子の良くないハタゴイソギンチャクを購入するのはリスクがあり、良い状態に戻すのは至難の業です。
調子の良いハタゴイソギンチャクの条件は以下の通りです。
・縮みすぎていないか
・口が開いていない、見えていない
・粘着力がある
粘着力に関しては飼育してみて実際に触ってみないと分かりませんが、上記2つは目で見て確認する事が出来ます。
ショップに他の個体がいれば比べて見る事が出来るため判断がつきやすいですが、1個体しか販売されていなく状態の良さが不明な場合はショップ店員に聞くと良いですね!
飼育方法
水質
ハタゴイソギンチャクは水質に敏感なイソギンチャクの種類になります。
その為、濾過システムは基本的にオーバーフロー水槽が好ましく、濾過能力が強い濾過システムがオススメです。
又、ハタゴイソギンチャクに限らず、サンゴやイソギンチャクは硝酸塩が蓄積すると弱っていってしまうので、プロテインスキマーの設置が必須になります。
小型水槽でハタゴイソギンチャクを飼育する場合はプロテインスキマーの設置が難しい為、スキマーが付いている外掛けフィルターでも問題無く飼育が出来ます。
小型水槽やスキマー付きの外掛けフィルターで飼育する場合は極力飼育数を減らして飼育しましょう。
例えば30cm水槽でハタゴイソギンチャクと他の生体を飼育するのであれば、クマノミ2匹程度が目安になります。
これは水槽のサイズ、濾過システムによって飼育数は大幅に変わってくるので、あくまで目安です。
イソギンチャク類はアンモニアの蓄積にも弱いので、生体数が少ないほど状態が悪化しににくなります。
上記で開設したプロテインスキマーにも弱点があり、それはイソギンチャクやサンゴに必要な栄養素までも汚れと一緒に吸着してしまう事です。
この栄養素が無くなっていくと当然弱っていくので、添加剤を定期的に添加しましょう。
光量
基本的にイソギンチャクやサンゴを飼育する場合はメタハラというライトが推奨されていますが、ハタゴイソギンチャクはメタハラ程の光量は必要ないので、LEDライトや蛍光灯でも十分に飼育する事が出来ます。
LEDライトであれば20Wを2本、蛍光灯であれば20W3本で問題ありません。
又、青系の光を好む傾向がある為、青系の光を出す事が出来る機能が付いたライトがオススメになります。
温度
ハタゴイソギンチャクの適正温度は24度〜26度になります。
外国産のハタゴイソギンチャクは高温に強く、低温に弱い傾向があり、国産のハタゴイソギンチャクは高温に弱く、低温に強い傾向があります。
その為、水温が上がりやすい夏場などはクーラーの設置が必要となります。
他の生体なども飼育する事を考えれば、25度前後で飼育するのがベストですね!
水流
個体によって強い水流を好む個体や弱い水流を好む個体がいますが、基本的には弱い水流を好む個体が多いので、導入当初は弱めに水流を設定するのがベストです。
水流は直にハタゴイソギンチャクに当たることは避け、触手がユラユラと軽く揺れる程度が丁度いい水流と言われています。
水槽にいれてみて、口が開いてきたり触手が縮んでいる様子が見られれば水流が原因の可能性がある為、水流ポンプの向きや強さを変えてあげましょう。
まとめ
以上、ハタゴイソギンチャクの飼育について解説しました。
ハタゴイソギンチャクを長期飼育する事において、水質管理や水流など注意すべき事は沢山ありますが、購入時の選び方がとても重要だと筆者は思います。
決して気軽に購入できる金額でも無いので、慎重にハタゴイソギンチャクを選抜する事をオススメします!
是非、ハタゴイソギンチャクの飼育に挑戦してみて下さいね!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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