海水魚の飼育と言えば、クマノミの仲間やスズメダイの仲間は初心者向けの種類が多い為、初めて海水魚を飼育する方にもとても人気があります!
実はクマノミやスズメダイ以外にも、小型のベラの仲間も初めて海水魚を飼育する方にオススメの種類となっています。
今回はそんな小型のベラの飼育方法やオススメの種類について解説していこうと思います。
ベラ
ベラはスズキ目ベラ亜目ベラ科に属する海水魚で、体長が10cmに満たない種類から2m近くまで成長する種類が存在します。
約500種以上が世界中の暖かい海に生息しており、種類の多さは魚類の中でもトップクラスで、日本では約130種程のベラが生息しています。
有名なベラを挙げると頭のコブが特徴なコブダイや、2m近く大きくなるナポレオンフィッシュなどもベラの仲間に入りますね。
オススメする小型のベラ厳選
オススメする理由として多少の水質変化や水温変化に強く、病気にかかりにくい種類を前提としてご紹介していきます!
又、ベラ単体で飼育する方は極めて少ないので混泳のしやすさも加味して厳選しています。
イエローコリス
イエローコリスちゃん pic.twitter.com/sDNteM4T5V
— たわし(ミラーレス一眼が欲しい) (@Tawashi_aqua2) August 31, 2019
海水魚飼育のベラの仲間ではかなりメジャーな種類です!
鮮やかな黄色い体色をしている為、水槽内でも一際目立つ存在ですね。
小型のベラの中では性格が強い方ですが、混泳には全く問題無く他の魚を攻撃する事はありません。
しかし、自然界では甲殻類を主に捕食している為、キャメルシュリンプやサラサエビなどの小さいエビは食べられてしまう恐れがあります。
スカンクシュリンプやオトヒメエビなどのある程度大きくなるエビは捕食しない傾向があるので、小さいエビとの混泳は避けるのが無難です。
体長は大きくなっても10cm程度なので45cm以上の水槽であれば飼育は可能です。
イエローコリスは砂に潜る事でも有名なので、飼育下ではパウダー状の細かいサンゴ砂を敷いてあげる必要があります。
水槽に入れた当初は環境に慣れない事から砂の中にいる事が多い為、どこかに消えてしまったと思う方も多いです(笑)
その為、姿が見えなくても焦らずしばらく様子を見ましょう!
ニセモチノウオ
ニセモチノウオ〈ベラ科〉
レア度
自:★★☆☆☆
水:★★☆☆☆サンゴ礁にすむ小型のベラで、体側を走る6本の線と尾ビレ付け根にある小さい黒点が特徴。警戒心が強く、縄張りである枝サンゴから離れることは少ない。鑑賞魚として人気。 pic.twitter.com/OYXqT5aKNw
— 日本の海水魚bot (@nihon_osakana) August 18, 2017
ニセモチノウオもイエローコリス同様に人気のある海水魚です。
派手な色合いと飼育難易度が低い点から初心者は勿論、長く海水魚を飼育している方からも人気があります!
ニセモチノウオは大きくなっても8cm程度なので、30cm以上の水槽であれば飼育が可能です。
ニセモチノウオは自分と同じ種類(ベラの仲間)の魚を攻撃する傾向が見られます。
その為、イエローコリスなどのベラ科の魚との混泳をオススメ出来ません。
ベラの仲間以外の種類であれば混泳は問題ありませんので、飼育する際は他のベラの仲間との混泳は避けましょう!
又、イエローコリス同様に自然界では甲殻類を主に捕食していますが、水槽内で甲殻類を捕食する事はほとんど無いので、小型のエビでも混泳はできます。
ライムラス
ライムラスちゃん pic.twitter.com/oJTQOhMCr5
— 癒乃 さえり (@Samiryua) December 12, 2016
イエローコリスやニセモチノウオと比べるとあまり知名度が高くない海水魚ですが、綺麗な緑色の体色を持つ鮮やかなベラの仲間です。
ライムラスのラスという意味は英語でベラという意味で、日本以外の国では『グリーンラス』や『パステルグリーンラス』と呼ばれています。
ライムラスというのは日本でしか通じない事が多い名前となっていますね。
幼魚の頃は鮮やかな緑色ですが、成魚になるにつれ緑色の体色が徐々に薄くなっていきます。
体長は大きくなっても10cm〜15cm程成長します。
最低でも60cm以上の水槽であれば飼育が可能です。
ライムラスはイエローコリス同様に砂に潜る習性がある為、飼育する際はパウダー状のサンゴ砂を敷く必要があります。
ライムラスの混泳に関してはベラ科の魚以外であれば混泳は可能で、キャメルシュリンプやサラサエビなどの小型のエビは捕食してしまう恐れがある為、スカンクシュリンプやオトヒメエビのようにある程度大きくなるエビを混泳させましょう!
ホンソメワケベラ
【論文掲載】魚も鏡に映る自分の姿を認識か、大阪市大などが研究https://t.co/49sY5aYPhL
ホンソメワケベラの体に印を付けると、鏡を見た後で硬い場所にこの部位をこすり付けて印を落とそうとしたという。 pic.twitter.com/f5afjjxUm1
— ライブドアニュース (@livedoornews) February 8, 2019
自然では魚の体表に付着した寄生虫を食べてくれるクリーニングフィッシュとしても有名で、飼育下でも同じ事をしてくれるので病気の予防にもなる万能のベラの仲間です!
体色は青い体に黒い線が入っていて、特にホンソメワケベラの青色は若干光って見えるので、とても綺麗な体色をしています。
体長は10cm程度まで成長するので60cm以上の水槽であれば飼育が可能です。
ホンソメワケベラは寝るときに岩陰に隠れ、自ら出す粘液を寝袋にするという少し変わった魚です。
その為、ホンソメワケベラの寝る場所を作るように意識してライブロックを組んであげましょう!
ホンソメワケベラの混泳は基本大人しい魚なので他種との混泳は可能です。
ただし、複数匹ホンソメワケベラを飼育してしまうと縄張り争いをしてしまうので避けるのが無難です。
又、小型のエビは捕食してしまう可能性がある為、ライムラス同様にある程度大きくなるエビと混泳させましょう。
飼育方法
解説する飼育方法は今回紹介したベラの仲間に共通する飼育方法となります。
是非、参考にしてみて下さい!
濾過システム
今回紹介したベラの仲間はどれも多少の水質悪化で弱る事はほぼありませんが、水質悪化が原因で病気になる事があるので、しっかりとした濾過システムで飼育をしましょう!
その為、濾過能力が優れているオーバーフロー水槽で飼育する事をオススメします。
オーバーフロー水槽とはメインの水槽とは別に濾材を入れる為の濾過層があるタイプの事で、水槽とフィルターが一体型になっています。
オーバーフロー水槽にする事により、飼育には欠かせないバクテリアを他のフィルターと比べて多く棲みつかせる事が出来るので水質を維持する事が出来ます。
これらの理由により水質に敏感な海水魚も飼育する事が出来る為、海水魚を飼育するのであればオーバーフロー水槽が適しています。
水温
適性水温は24度〜26度になります。
水温を維持する為にもヒーターとクーラーの設置は必須です。
フタ
ベラの仲間はよく泳ぐ種類で、何かの拍子で驚いて水槽から飛び出してしまうケースが多いです。
その為、水槽から飛び出してしまわないように必ずフタを置くようにしましょう。
まとめ
以上、小型のベラの飼育方法やオススメの種類について解説しました。
今回紹介したベラの仲間で共通している事は
・最低でも60cm水槽で飼育する。
・同種との混泳は避ける。
・小型のエビを捕食する可能性がある為、スカンクシュリンプやオトヒメエビなどの大きくなるエビと混泳させる。
・水温は24度〜26度に保つ。
・フタは必須!
これらの項目をしっかりと把握する事で初心者でも楽しく飼育する事が出来ます!
是非、小型のベラを飼育してみて下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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